建学の精神 | 実学と創意工夫 |
教育目標 | 心身ともに健康な人間の育成 |
「裁縫教授書」より
本学園創設者朴澤三代治(初代校長)は、明治12年に、「実学」と「創意工夫」を基本理念として、仙台市に「松操私塾」を立ち上げた。すなわち、明治維新後の近代日本の担い手として女性の社会参画を促し、その手段として「手に職」の観点から裁縫技術を教授するための女子教育機関を設けたのである。
現在の頌徳碑
そして、裁縫技術の伝授だけでなく「修身」「国語」「物理」「博物」「英語」等の教科を採りいれ、人格の陶冶にも意をもちいた。この先見性に根ざした教育方法に共鳴し弟子たらんと明治初期にも拘らず全国20道府県から600人を超える人材が仙台の地を訪れたと創設者を讃える「頌徳碑(しょうとくひ)」に記載されている。
「創意工夫をもって実学を志し、実学に根ざした人格形成と人材育成を図る」という創設者の基本理念は、戦前にも「師範科」・「高等師範科」を設置し裁縫教員養成分野で結実を見ているが、戦後の学制改革以降、普通高校に転換した現仙台大学附属明成高等学校においても継承されるとともに、高等教育への展開においては、昭和42年の仙台大学開学の際に、体育・徳育・知育のうち「体育」を人間形成の最優先課題と捉え、人類の不変の希求である「健康」の基本要素たる「身体を育む」ことを実学「手に職」の対象とする体育学部体育学科単科大学として継承されるところとなった。